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学部卒業式・大学院修了式(令和5年8月)を挙行しました。

更新日:2023年8月30日

8月25日(金曜)、本学A講義室において学部卒業式・大学院修了式(令和5年8月)を挙行しました。
卒業者・修了者は、学部2名、大学院修士課程25名、大学院博士後期課程5名でした。
また、学生表彰も併せて行われ、学業の成績優秀者1名に、鎌土学長から表彰状及び記念品が贈られました。

なお、学長の告辞は次のとおりです。

 
本日ここに学士2名、修士25名、博士5名の学位を授与された皆さん、誠におめでとうございます。皆さんの長年の研鑽と、その成果に敬意を表し、心からお祝い申し上げます。併せて、皆さんを献身的に支え、見守ってこられたご家族の皆様方に、心より御礼とお祝いを申し上げます。

留学生の皆さんは、故国を遠く離れ、言語や文化の異なる環境に身を置き、さらに、コロナ禍において、新たな生活様式を求められる中での、学習や研究活動、あるいは日常の暮らしにおいても、大変な苦労があったことと思います。幾多の苦難を乗り越え、今日の日を迎えられました皆さんを、私たちは大変誇りに思っています。

また、こうした厳しい環境下で、多様な価値観を受入れ、互いに助け合い、認め合いながら、苦楽を共にした多くの仲間は、これからの人生においてかけがえのない財産となります。そして、長岡で過ごした日々は、皆さんの糧となり、新たなスタートへ向けて、力強く第一歩を踏み出す後押しとなることでしょう。

さて、現代社会の科学技術は年々進歩してきました。新型コロナウイルス感染症をきっかけに、大きく加速したデジタル化・DX化は、私たちの生活や働き方を大きく変えてきました。また、この一年間で頻繁に耳にするようになった言葉が、「生成AI」、別名「ジェネレーティブAI」です。生成AIはコンピューターが学習したデータを元に、新たなデータや情報をアウトプットする技術です。2022年に一般向けにリリースされて以降、ビジネスシーンでも生成AIが続々と活用され、文章、画像、音声、プログラムコードといった、多様なアイディアやコンテンツが生み出されるなど、「AIによるDX推進」も図られてきています。生成AIとの付き合い方については、リスクへの対応や信憑性など、未だ検討段階にありますが、さらなるデジタル化の加速や生産性の向上、社会課題解決に貢献する可能性を秘めています。これから社会に羽ばたかれる皆さんは、新たな技術や社会の動きを理解し、これまでの常識や慣習に囚われず、アジャイルに対応することが求められます。本学で幾多の苦難を、実践的能力と創造的能力で乗り越えられた皆さんは、これまでの経験を胸に、新たな道を切り拓いていかれることを願います。

皆さんは、本学で長期に渡る実務訓練、或いは現場の課題解決に向けた産業界等との共同研究を実践し、現場での学びを通して「指導的技術者たり得る人間的陶冶と実践的技術感覚を体得すること」に加えて、その実践の中で、「考え出す力」を育んできました。自ら研鑽に励んだ皆さんは、大きな自負と誇りをもって、新しい世界に挑戦してください。本学で培った力は、新たな価値や文化を創造し、持続可能な未来社会を切り拓く指導的技術者としての活躍が期待されるものです。

本学は従来から「持続可能な発展」を強く意識し、産業界との共同研究を通じた研究開発成果の社会実装はもとより、SDGsを取り入れた工学教育プログラムを整備し、それらの成果をグローバルに情報発信する等、ゴール9のハブ大学として、持続可能な世界の実現に向けた取り組みを積極的に行ってきました。2023年からは6カ国10機関及び1海外企業から構成される「ユニツインネットワーク(技学SDGネットワーク)」がユネスコから認定を受けるなど、引き続き高い評価を得ています。

皆さんも、持続可能な世界を具現化するための一翼を担う指導的技術者、研究者として、グローバルに活躍されることを大いに期待しています。

本学は、令和8年10月には、開学50周年を迎えます。今後も皆さんが誇れる大学であれるよう、努力を続けて参りますので、本学のOB・OGとして、これからも本学を見守っていてください。

最後になりますが、本日卒業、修了し、社会に羽ばたかれる皆さんが、高い志・勇気を持って、未踏領域・未踏分野に果敢に挑戦し、新たなステージで光り輝くことを祈念し、お祝いの言葉といたします。

本日は、本当におめでとうございました。

令和5年8月25日

長岡技術科学大学長 鎌土 重晴


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