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研究室

セラミックス構造設計研究室

Ceramic Materials Design



スタッフ

  • 教授

    田中 諭

    セラミックス構造設計研究室

研究内容

当研究室の目標は、“セラミックス製造科学”を構築すること、セラミックス産業界を始め社会に貢献する多くの優れた人材を育てることです。セラミックス材料は、情報通信、自動車、エネルギー、半導体製造、建材、医療等の先端分野から生活器具等の日常生活に至るまで、非常に幅広い分野で使用される「基盤材料」です。ただし、その製造技術に関しては、現場の技術者の技に頼るところが多く、実は科学的には十分に明らかになっていないのが現状です。研究室では、製造プロセスを科学の立場から見なおし、マクロからミクローナノまでのマルチスケール観察等を用いて、原因と結果をひとつひとつ関係づけ、何をどのように制御すべきかを明らかにすることに取り組んでいます。

1. エンジニアリングセラミックスのプロセッシングの構造制御

発電、蓄電、自動車、半導体製造産業向けの工業用セラミックスのプロセッシングの研究をしています。それぞれの目的とする特性に合わせて、粉体合成からスラリー調製、成形、及び焼結までの連続したプロセスを理解し、制御することが重要です。

・セラミックス全般で課題となる高信頼性化を目指して、スラリーの観察、成形、焼結途中の不良欠陥形成原因の解明による新たな構造制御技術を開発中です。

・最近話題の酸化物全固体リチウムイオン二次電池では、セラミックスプロセッシングでの知見を活かして電極活物質や固体電解質をテープ成形法と同時焼結技術を研究しています。

・多孔質セラミックスでは、機械的特性と3次元気孔構造との関係を研究しています。また、複雑形状のセラミックス向けに、3次元マイクロ造形法の開発も行っています。

 

 

2. 高磁場科学を利用した「新規機能性セラミックス」の開発

セラミックスを構成する結晶方向の制御を行い、機能性向上を目指す研究を行っています。強い磁場中では、粒子の多くは特定の方向に配向させることができます。電気的、熱的、光学的性質の機能分野では、結晶の方向が性能を支配します。この原理を用いてセラミックス本来の特性をもつ性能を引き出す方法を研究しています。これまで、非鉛系の圧電セラミックス、高熱伝導基板、配向ゼオライト分離膜、さらに、焼結を工夫することで、電気光学機能を有する透明セラミックスも提案してきました。今後さらに製造方法を高度化させるとともに、新たな用途展開もしていきます。

 

 

研究室紹介動画