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博士2年 劉 自振さん 笹川科学研究奨励賞 受賞

博士2年 劉 自振さん 笹川科学研究奨励賞 受賞

エネルギー・環境工学専攻 博士2年生の劉 自振さん(多賀谷基博 准教授 研究室在籍)が、2022年度 笹川科学研究奨励賞を受賞しました。笹川科学研究奨励賞は、日本科学協会が科学研究に取り組む若手研究者の励みとなるよう、2007年度に創設されました。受賞者の選考では、単に研究の内容や成果だけに捉われることなく、研究に取り組む真摯な姿勢や、研究遂行のための努力など、研究者の資質という面も評価されています。

 

受賞研究題目

微小腫瘍の超早期診断・治療を実現するクロロフィル含有アパタイトナノ結晶の創製

 

受賞研究内容

超早期段階の微小腫瘍部位を安全に診断・治療するための優れた生体親和性と発光特性を有する無機/有機複合ナノ結晶の創製に関して受賞しました。本研究では,複合ナノ結晶における配位分子の状態制御 及び 細胞との反応メカニズムを評価しました。具体的には,骨の主成分である生体親和性の高いハイドロキシアパタイト (HA) に着眼し,HAの核形成段階でクエン酸(Cit)を添加し,湿式合成法によりCit含有HAナノ結晶を合成しました。次いで,ナノ結晶におけるCitの配位状態を制御し,ナノ結晶の分散液をスピンコートしてメソスケールの空間を有する透明なCit/HAナノ結晶膜を創製しました。ナノ結晶と細胞の反応メカニズムを評価し,ナノ結晶膜のタンパク質の立体吸着に対する促進効果 及び 正常細胞に対する高い安全性を見出しました。さらに,ナノ結晶に発光性イオンを導入し,ナノ結晶表面にはクロロフィル分子を効率的に固定する技術開発に成功しました。現在は超早期診断・治療を実現するナノ結晶としての応用研究を進めている段階にあり,今後の実用化が期待されます。
 

 

関連リンク

笹川科学研究奨励賞のページ
ナノバイオ材料研究室(多賀谷基博 准教授)紹介ページ
ナノバイオ材料研究室(多賀谷基博 准教授)ホームページ