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博士1年 木村 玲雄さん 日本セラミックス協会 2024年年会 優秀ポスター発表賞 受賞

博士1年 木村 玲雄さん 日本セラミックス協会 2024年年会 優秀ポスター発表賞 受賞

博士後期課程 先端工学専攻・1年生の木村 玲雄さん(多賀谷基博 准教授 研究室在籍・小千谷高校出身)が、日本セラミックス協会 2024年年会において優秀ポスター発表賞を受賞しました。

 
日本セラミックス協会は、新物質、新材料、新機能素子への開発・発展につながるナノテクノロジーの基幹技術になっているセラミックスについて、無機・有機・鉱物・化学・物理・電子・土木・医療・工芸など広範な分野における情報交換の場を提供しています。本協会のうち、生体関連材料部会は生体と関連の深い材料におけるサイエンスとテクノロジーを対象としています。
 

受賞研究題目

塩素含有シリカ粒子への抗体タンパク質の固定

 

受賞研究内容

非晶質シリカ粒子は生体毒性が低く食品応用などなされていますが,タンパク質の吸着状態が未解明です.タンパク質の吸着状態を解明・制御すれば幅広いバイオ・医療応用が期待できるものの,従来の非晶質シリカ粒子はシラノール基密度が高いために,タンパク質を変性して吸着する問題がありました.そこで,本研究では,シラノール基密度の低い非晶質シリカ粒子に微量の塩素を含有させ,シラノール基を失活させ,さらに生体液中のリン酸イオンの吸着による表面層を形成して,水和状態とタンパク質の立体吸着の制御を狙いとしました.具体的に,塩素含有シリカ粒子表面における水和状態と抗体タンパク質 (IgG) 吸着形態を評価し,高次構造を維持した吸着のための水和状態を評価・考察しました。その結果,塩素含有濃度が増加するに伴ってIgGの立体吸着性の割合が増加し,NativeのIgGに近い立体吸着性を示すことが分かり,2次・3次構造において立体性の高い状態でIgGが吸着しました。以上より,非晶質シリカ粒子への塩素含有によって,イオンの吸着濃度が増加して表面層が形成され,それによりIgGの立体性が高い状態を誘起することを見出しました。今後,タンパク質担体としてのシリカ粒子表面処理技術として期待されます。

 

 

関連リンク

日公益社団法人日本セラミックス協会 2024年年会優秀ポスター発表賞 受賞者一覧のページ
ナノバイオ材料研究室(多賀谷基博 准教授)紹介ページ
ナノバイオ材料研究室(多賀谷基博 准教授)ホームページ